四国三郎と言われる吉野川の支流、鮎喰川の清らかな流れから生まれた『小桜夢々』通称ゆゆ姫。往来豊かな伊予街道沿いで誕生したからか好奇心旺盛な性格。時には街道を通る荷車にちょこんと座ったり、人々が寝静まった頃に酒蔵で走り回ったり…と、神出鬼没な行動に先輩のShuShuたちも手を焼くおてんばな彼女。とはいえ、明るくて朗らかな性格に、その愛らしい姿も相まって、ゆゆ姫の周りにはShuShuだけでなく、多くの生きものたちが集まってくる。さらに、魅力的なのが鈴を転がしたようなコロコロとした笑い声やおしゃべり。その小鳥のさえずりのような声が届くと、木々たちも四季折々の花を満開にさせ、ほんのりと甘く穏やかな香りを漂わせる。ところが、彼女と一緒に育ってきたShuShuたちは、戦災や街の近代化により、一人また一人と姿を消していくことに。今や、佐古の蔵元に宿る、唯一の存在となったゆゆ姫。ShuShuとしては珍しく、蔵元とその家族たちに姿を現し、日々を楽しく過ごしている。
創業は1939年(昭和14年)。他の蔵元で勤めていた初代が廃業していた酒屋を買い取りスタート。当蔵のある佐古町は、四国三郎・吉野川の支流である鮎喰川の伏流水を活かし、酒、味噌、酢などの醸造業の盛んな街であったが、現在、酒屋は当蔵一社のみとなってしまいました。銘柄の「御殿桜(ごてんさくら)」は、徳島県(阿波藩)を治めていた蜂須賀氏(秀吉の家来だった蜂須賀小六の嫡男が藩祖)のお城や御殿の周りに多くの桜があり、その咲き誇る満開の桜のように美しく華やかに、という由来があります。個性を求めずバランスの取れた酒造りを目指し、「食事の名脇役・御殿桜!」をモットーに、家族で一生懸命に醸しております。純米吟醸、純米酒を売れ筋とし、昔ながらの槽(ふね)で丁寧に搾っています。いずれは、全量徳島県産のお米に切り替えたいと考えています。日本酒の他に濁酒、その他の醸造酒やリキュールの製造も行っています。
近年、ロサンゼルス、アトランタ、トロント、台北など各都市でアニメコンベンションに出展。
海外版「萌えるヘッドホン読本2013 English Version」は2013年度JAGRA印刷部門にて特別賞を受賞。